2012年11月4日日曜日

外国人の評価が異常に高い、京都 祇園のホテル「Mume」に行ってきました! 〜 絶対オススメのホテルです! 〜

祇園の大人気デザイナーズホテル「Mume」の入り口。

日本に来る外国人観光客に人気のスポットといえばやっぱり京都。
京都に行って市内を歩いたりお寺巡りをしていると観光に来ている外国人をよく見かけます。
そんな外国人観光客に異常なほど絶賛されているホテルがあります。
京都の祇園にあるMumeというホテルです。

それを知ったのは以下の記事からでした。

うーん、スゴイ。スゴイ評価だっ!
Mumeを利用した人のコメントを見てみると確かにいいサービスだということは分かるのですが、私の中にはちょっと疑いがありました。

だって基本的に日本のサービスって他国に比べると結構スゴイんでしょ?
(あんまり海外旅行したことないんで勘ですが。)

「お客様は神様です」的な考え方で過剰に客をチヤホヤする日本のサービスって、外国から見ると異常なんでしょ?
(勘です。)

そんな自国でいいサービスを受けていない外国人(スゲー偏見)が日本のホテルや飲食店のサービスを受けたら、満足して当然なんじゃない?っていう疑いです。

もちろんMumeのサービスはいいんでしょうけど外国人観光客が過剰反応してるだけで、まあ他のホテルでも十分ありえるサービスなんじゃないの?って思っちゃうんです。

しかしコメントの絶賛感がハンパじゃない。気になる。ホントかどうか気になる。
曲がりなりにも企業の経営コンサルティングをさせていただいている身としては、本当にこのホテルのサービスが良いかどうかをこの目で確認する必要があるのではないか。
利用者の評価(クチコミ)だけで判断していいのか?

もしも私自身が利用してみて「あー、やっぱりいいホテルだったなー」と思えた場合、自分のサービス向上やクライアント様へのアドバイスの参考になるじゃないか?
興味を持つとなかなか忘れることができない私は、ハワイ旅行を取りやめて急遽「京都旅行」に変更しました。

私がハワイから京都に旅行先を変えたのはそんな高尚な理由があったからです。
間違っても
「ハワイに行こうと思って調べてみたら結構高かったから、びびって近場の安いとこに変えた」とか、そんなチープな理由じゃないですからね。
絶対違いますからね。
ホントに違いますからね。
でもハワイって高すぎですよね。ちょっと引いちゃいますよね。そんな余裕、うちにはないよねって。

ちなみに私は神戸に住んでいますので、京都には車で1時間ほどでいけます。近い。圧倒的近場感!
これなら結構安くつくぞっ!

では無駄な前置きはこのあたりにしておいて、京都の祇園のデザイナーズホテル 「Mume」の感想を書いていきますが、その前にあらかじめお伝えしたいことがあります。
サービス業を経営していたり携わっている方は行った方がいいですよ、このホテルに。

【予約】
まずは予約方法を確認するためにMumeのHPを見にいきます。
HPはこんな感じ。シックだけどまあそれほど特筆するほどのものはないですね。
ただ右上に「English」切換がある辺り、外国人の利用が多いのかな?と感じさせます。

ネット上で空室状況の確認や予約までできます。
まあこれは他のホテルでもできるところが多いでしょうね。

旅行の日程は決まっていたので(約1ヶ月後に2泊の予定)空室状況を確認すると、1泊目の日は空いていませんでした。
部屋数は7室しかない小さなホテルです。仕方がないか。
2泊目の日は1室だけ空いており、このホテルの中で一番小さく安い「月」という部屋でした。もちろん早速予約。

HP上で氏名や住所等を入力していくのですが、最後にメモ欄として「その他ご質問やご要望がございましたらご記入ください」とありましたので、
「宿周辺でオススメの食事処を教えてください。」
と書いておきました。
するとその日のうち(数時間後)に以下の内容のメールが返ってきました。

お食事の件ですが、下記いくつかご紹介させて頂きます。
祇園迦陵
http://www.karyo-kyoto.jp/gion/
当館から徒歩10分程のところにある懐石料理のお店です。
10品7800円のコースがあり、、当館近辺の懐石料理のお店の中ではリーズナブルなお値段となっております。
味も美味しいので、お客様にもよくお薦めさせて頂き、ご好評頂いております。
侘家洛中亭
http://www.wabiya.com/rakutyu/
当館から徒歩15分程の先斗町にある串カツのお店です。
串カツと言いましても、ぎとぎとした感じはなく、すっきりしたきれいなお店です。
侘家古暦堂
http://www.wabiya.com/korekidou/ponto.php
上記の侘家洛中亭の系列店で、こちらは焼き鳥のお店です。
こちらのお店も同じく先斗町にございます。
いらっしゃったお客様からは、スタッフの方が親切だというご意見をよく頂戴しております。
八咫
http://www.kaland.co.jp/yata_honten/
当館から徒歩5分程の和食のお店です。
コースメニューもございますが、一品料理もたくさんございますので、お好きなものをいろいろご注文されてはいかがでしょうか。
かしこまった感じではございませんが、町家を改装した雰囲気の良いお店です。
ここら屋
http://kokoraya.moss-co-ltd.com/
店内は昭和の雰囲気が漂うカジュアルな居酒屋です。
いくつかお店がございますが、当館から近いのは先斗町店と木屋町三条店で、徒歩15分程です。

ご予約等何かお手伝いさせて頂くことがございましたら、お申し付け下さい。
また、上記以外のお店をご希望の場合もご遠慮なくおっしゃって下さい。
ご予算をお聞かせ頂きましたら、またそれに合わせてご紹介させて頂けるかと存じます。
何かご不明な点などございましたら、お気軽にお問い合わせ下さいますようお願いいたします。

んー、丁寧。お店の簡単な紹介文があるのもいい。丁寧。

そんなこんなで早速満足していると、ふと「そういえば駐車場あるのかな?」という疑問が浮かびます。
HPを確認すると、ないじゃん!駐車場ないじゃん!
車で来るなってことね。ヒドイヒドイ!

早速Mumeに下記のメールを送りました。

予約後、駐車場がないことに気づきました。
車で行きますので、周辺の駐車場で夕方から翌日午前まで止めた場合、いくらぐらいかかるか教えていただけますか?
安いなら少し歩く距離でも結構です。
よろしくお願いします。

うん、予約前に確認しとけよって感じ。バカって感じ。マヌケって感じ。
今自分で読み返してもそんな感じ。もうやだ。
「予約後、駐車場がないことに気づきました。」
なんてサラッと言ってるけど、ちょっと顔赤くなってたと思う。
結構ドジなんです。テヘ。

するとこれに関してもその日にメールが返ってきました。

当館専用の駐車場をご用意しておりませんで、大変申し訳ございません。
近辺の駐車場の資料を添付いたします。
添付ファイルの資料にございます②の新門前橋(南)の
駐車場に空きがございましたら、そちらに駐車して頂くのが一番お得かと思います。
例えば午後5時から翌日のお昼12時頃までそちらに駐車して頂いた場合、大体3,500円位までで収まるかと思います。
ただし、台数に限りがございますので、満車の場合は別の駐車場に入れて頂くか、お待ち頂かないといけませんが、
その旨ご了承下さいませ。
大きなお荷物をお持ちの場合や、駐車場の場所がわかりづらいようでしたら、いったん当館にお越し下さいましたら
お荷物のお預かり、場所のご案内もさせて頂きます。

ご不明な点がございましたら、いつでもご連絡を下さいませ。

んー、丁寧。なんか車でいくこちらが悪いようにさえ感じます。
車で行ってごめんなさい。お許しください。

【ロケーション、外観】
旅行一日目は嵐山の方で宿泊し、二日目に色々と観光した後Mumeへ向かいました。
ホテル自体のチェックインは15時からになっていますが、14時くらいに着いちゃいました。
教えていただいた駐車場に車を停め、チェックインが無理なら荷物だけ預かってもらおうとホテルに向かいました。
Mumeの面している道路。細いです。左側にちらっと見えている赤いのがMumeのドアです。

この辺なのに、それらしい建物が見あたらず不安になっていると、ありました。
ポーチにようなものがあって道路から少し内に入っているのでかなり近づかないとホテルが見えないんです。


【チェックイン】
入り口は真っ赤なドア。

「このドアはロックがかかっており外からは開けられませんのでインターホンをならしてください」

と予約後のメールに記載されていましたので早速インターホンをならすと、すぐにドアが開き笑顔の女性がでてきました。

チェックインの時間より早く着いたので荷物だけ預かってもらおうと思っていたのですが、すでに準備はできているのでチェックインしてもらっていいとのこと。

お言葉に甘えてチェックインさせていただいたのですが、ここからが凄かった。

まず一ヶ月ほど前のメールのやりとりに対してのフォローです。
駐車場の場所は分かったか、食事の予約はすんでいるか、メールに記載した店以外に希望の店はないかなど、メールのやりとりについての気配りがあります。

そんな話をしながらさらりと奥のBARに案内されます。
ホテルの奥にあるBARです。ここでチェックインの手続きをします。
とてもいい雰囲気で落ち着く空間です。
BARから入り口の方を撮ったけど、ちょっと分かりづらいですな。

フロントではチェックインしていません。
チェックインの手続きはBARで行うというのです!
こんなホテル、ほんと初めて!!

BARの席に着くと希望のドリンクを聞かれます。ちょっと喉が乾いていたのでジンジャエールを注文。当然無料のサービスです。
チェックイン手続きしながらジンジャエールを飲みます。
辛口でおいしいジンジャエール。たぶんウィルキンソンの辛口のやつだな!

ドリンクを飲みながらゆっくりとチェックインの手続きを行います。ちなみにMumeは前金なのでチェックインの時に支払い済ませます。

祇園の地図をいただけます。

手続きが済むと今度は祇園周辺の地図をいただけます。
Mumeの場所は既にマーカー済。

BARに客は私たちだけ。小さいホテルだからこその静寂。

軽く雑談しながら夕食の予約がまだ済んでいない旨を伝えると、
「お店がお決まりならご予約いたします。」
とのこと。コンシェルジュだ、コンシェルジュ!

あらかた絞っていたのでその場で店を決定。すると予約のために一度フロントの方へ行き、しばらくして戻られた時には手に何やら紙を持っています。
「予約できました。こちらがお店のホームページを印刷したもので、地図と住所はこちらです。」
ホームページを印刷したものと先ほどもらった地図で丁寧に道順や迷わないための注意点を教えていただけます。
まったく、どこまでも丁寧だぜ。丁寧の宝石箱やぁ〜。

一通りの手続きも終わり、ドリンクも飲み終えたので部屋に案内していただきます。

【部屋】
廊下。壁の白と絨毯の赤のコントラストがいい感じです。
ていうかこの写真、ゆがんでんな。写真撮るのヘタクソか!


一番小さい部屋「月」です。半分くらいがベッドですが、インテリアや照明など雰囲気は抜群!

部屋に入った第一印象は正直言うと「狭いっ!」でした。まあこのホテルで一番狭い、安い部屋ですからねー。
それにしても結構狭いです、はい。

しかし次の瞬間には「洒落てやがるぜ、へへっ!」ってなもんで雰囲気やインテリアなどを楽しみます。
スタッフの方が部屋の説明を丁寧にしてくれます。

高級感がプンプンと漂ってきませんか?


クローゼットの中。
クローゼットの上にあるこれは枕だそうです。
テンピュールのなんだかいいやつみたいですよ。


冷蔵庫の中には冷えたグラスとお水が入っています。


バスルームです。ユニットバス形式です。
外国人には違和感ないかもしれませんが、正直日本人はちょっと物足りなく感じるかもしれませんね。

洗面台。洒落てるぜ。ちなみにシャンプーなどは「グリーンティー」の香りでした。

シャワーカーテンの代わりにガラスがあります。

トイレ。フタはセンサー付きで、近づくと「ウィーン」って開きます。
このフタが意外とクセモノで、顔を洗ったりシャワーを浴びたり歯を磨いたりしに来たのにいちいち「ウィーン」って開くからビクッてなります。ユニット形式の場合、トイレの自動開閉って逆に邪魔だと思う。うん。

これはタオルを乾かすマッシーン。こんなの初めてみた。結構温いっす。


【外出】
祇園周辺を散歩するために外出します。
鍵はフロントに預けます。

この日の天気は曇り。すると雨が降りそうな雰囲気を察して
「お荷物になりますが、よろしければこちらの傘をご利用ください。」
と差し出してくれます。
京都っぽい和風っぽい洒落た傘。鍵を開けていただき外まで見送っていただきました。

数時間、買い物や散歩を楽しみましたが、幸い雨は降らず、一旦ホテルに戻ります。
すると
「傘がお荷物になり申し訳ありませんでした。」
と謝られる始末。いやいや、謝らないでください。雨が降らなかったのはこっちのせいなんですから!(ん?)
雨が降らなくてごめんなさい、ごめんなさい。(ん?)

そしてフロントで鍵を受け取ると
「よろしければ奥でお飲物でもいかがですか?」
と勧められます。

お言葉に甘えて奥のBARに座りドリンクをいただき休憩します。
ちなみに外から戻ってきたときにドリンクを勧めてくれるこのサービスは終始一貫しています。
私はいまだかつてホテルでこのようなサービスを受けたことはありません。
(そんなにいろんなホテルのサービスを知っている訳ではないんですけどねー。)
ちょっとしたことですが、これって結構うれしいですよね。BARの雰囲気がいいのも相まって、とてもリラックスできる貴重な時間です。

ほんと落ち着くわー。

窓からは緑と川を愛でることができます。

それとしばらくして気づいたのですが、このホテルは人の流れがほとんどありません。
7室しかないその小ささはもちろんのこと、入り口にロックがかかっていて外部の人間が入ってこない安心感もプライベート空間を演出してますよね。
とにかくスタッフの方以外はほとんど人がいないので、ゆっくりと落ち着けるんですね。

【ハッピーアワー】
BARカウンター。ここで飲み物を作っていただけます。

ホームページには記載されていないのですが、17時〜19時は1階のBARでアルコールを含むドリンク飲み放題を楽しめます。
この時間帯をホテルでは「ハッピーアワー」と言っているそうです。

夕食は19時から。まだ1時間以上あったので
「へっへっへっ、元とってやるぜ!」(←下品)
とばかりにBARへ向かいます。

アルコールはビールやカクテル、ワインなどかなり種類があるようですね。
ビール好きの私は4杯くらいいただきました。(ビールはエビスでした。)
私たちが行ったときには外国人が一組いて、窓際でドリンクを飲みながらくつろいでいました。
「男だけで旅行ということは、あれかなー?」などとお洒落で上品なBARで下世話な話をしながらマッタリしました。

【朝食】
朝食のテーブルセット。何が出てくるか楽しみ。

このホテルではチェックインのあと、朝食の時間を確認されます。
他のホテルでも聞かれますが、ちょっと理由が違います。

「焼きたてのパンを焼きたてですぐに食べていただきたいから。」
というのがその理由だそうです。
こんなところにも「おもてなし」の気持ちを感じることができます。

朝食の内容は写真で見ていただきましょう。
ジャム。左から順番に…、すいません、忘れました。

生搾りのグレープフルーツジュースです。大事なのでもう一度いいます。生搾りです。フレッシュ感がハンパでないです。

ヨーグルトとフルーツ。結構ボリュームがあります。
先ほどのジャムはパンだけでなくヨーグルトにも使えますね。

ゆでたまご。板東英二だったら床に突っ伏して喜ぶでしょうね。普通のゆでたまごですが。

ジャガイモのスープ。あっさりしてておいしかったですよ。

でました。焼きたてパン。上から、クロワッサン、ネギが入ったパン、クルミパン。
言えた!ジャムの時とは打って変わって言えたよっ!
味はさすが焼きたてパン。おいしかったっす!

【チェックアウト】

朝食後2時間ほど周辺を散歩し、ホテルに戻ってBARで飲み物をいただて休憩し、部屋に戻ってチェックアウトの準備をします。
BARの窓際で最後の余韻にひたります。ああ、いいホテルだった。
最後もチェックインの時と同じジンジャエール。
楽しい時間はあっという間ですね。
すっかりこのホテルが気に入りましたので
「また近いうちに来よう!」
と決心しつつチェックアウト。

快適に過ごせたお礼をいい、外まで見送っていただきます。
駐車場の方にしばらく歩いて振り返ると、まだ外で見送ってくれています。
手を振りまたしばらく歩き、「かなり歩いたのでまさかねー」なんていいながら振り返ると、うん、まだ見送っていただいてました。

分かりますか?ちょっと拡大。
わかるかなー、わかんねーだろーなー。
 まだ分からない?ではもっと拡大。
拡大しすぎて写真がざらざら。それくらい離れてました。
いたっ!

いやはや、本当に最後まですばらしい接客でした。
勉強になりました。

【シミュレーション】
さて、一応会計・コンサルティングの世界で仕事をしている私です。
こんなに気に入ったホテル、一体どれくらいの売り上げでどれくらいの利益がでるのか、勝手にシミュレーションしてみます。
(本当に予想の概算計算ですので、実際の経営状態とは違います。ご了承ください。)

(売上)
部屋は全部で7室です。
直近数ヶ月の予約状況から、おそらく以下のような稼働率ではないかと予想しました。

・花 52,500円×1室×稼働率80%=42,000円
・蝶 26,250円×2室×稼働率90%=47,250円
・風 28,350円×2室×稼働率90%=51,030円
・月 23,100円×2室×稼働率95%=43,890円
合計 184,179円×365日=67,222,050円 → 67,000千円

ほんとに予約率が高いんですよ。
「花」は3人部屋のスイートルームですので若干稼働率が下がるようですが、それでもすごいですよね。

ちなみに全室の稼働率100%の場合は75,883,500円です。これがMAXの売上というわけですね。

(人件費)
これはなかなか難しいですね。
全国のホテル(黒字企業のみ)の人件費率(売上に対する人件費の率)は40%前後です。
売上が67,000千円なら人件費は26,800千円となります。

Mumeのスタッフの人数は不明ですが、私が見た限り最低10名はいるでしょう。
仮に12名だとします。
すると一人当たりの平均年収は2,233千円!
んー、そんなに低いかなー?

Mumeのスタッフの方は若い方が多かったのは確かです。
それで若干人件費が下がるかな?
有名ホテルは別として、通常30代のホテル勤務の方が年収3,000千円台だということを考えると、3,000千円弱くらいか。
ということで一人当たりの平均年収を2,600千円とすると12名で31,200千円。人件費率は実に約47%です。ちょっと高いですね。

(不動産)
土地も建物も購入したと仮定します。
会社情報を見ると資本金(設立時に用意したお金)は10,000千円(=1,000万円)。当然この金額では不動産は購入できませんので、購入資金は全て借入になります。

・土地
路線価を調べると215千円/㎡です。
地図から土地の面積を調べるとだいたい200㎡くらいでした。
すると相続税評価額で43,000千円。
相続税評価額は市場価格の80%とされていますので、割り戻すと53,750千円。
これが土地の価格だと推測されます。(あくまで現時点での、ですが。)
ちなみに損益を計算する場合、減価償却費を計算する必要がありますが、土地は「減価」しない性質のものですので減価償却費は発生しません。

・建物
これはなかなか難しいんですね。デザイナーズホテルですのでデザイン料が他の建物より高い可能性がありますし。まあとりあえず標準的な計算で。
建物の構造は鉄筋4階建。
完成は平成21年のようですので、その年のこの構造の建築価格は219.0千円/㎡です。
これに概算の延べ床面積 728㎡を乗ずると159,432千円。
ちなみに耐用年数39年とすると減価償却費は4,088千円/年です。

・借入金の支払利息
上記不動産の取得の原資がすべて借入金だった場合、借入額は213,182千円となります。
金利が2%で約4,000千円。これは標準的な同規模のホテルからすれば高い金額になります。資本金が少ないとどうしても借入依存になり金利負担が大きくなりますね。

(その他経費)
個別評価できない経費については、一般的な旅館やホテルの経費率(売上に対する構成比)を参考に私が若干補正して概算計算します。

・売上原価:10% → 6,700千円
・その他販管費:30% → 20,100千円

(損益)
上記内容をまとめると以下のような損益になります。

・売上高 67,000千円
・売上原価 6,700千円
 ・売上総利益 60,300千円

・人件費 31,200千円
・減価償却費 4,088千円
・その他販管費 20,100千円
 ・営業利益 4,912千円

・支払利息割引料 4,000千円
  ・経常利益 912千円

あれれ?こんなにステキなホテルなのに、利益が年間で1,000千円いかなかったですね。
(私が勝手に計算した全て概算計算の結果ですので、信じないでくださいね。あくまで参考として。)

んー、やっぱり経営って難しいですね。
このホテルならもっと利益がでてもいいと思うんですけどね。
(勝手に利益があまり出てないことになってる。皆さん、私の概算計算ですからね。気をつけて!)

よし、利益貢献のために、なんとか年内にもう一回いこう!

というわけで、とにもかくにもオススメのホテル、Mume。
もしご興味がありましたらぜひ一度ご利用下さい。

Mume

あー、このホテルのコンサルとかやりたいなー。
Mumeの中の方がご覧になられて、オファーがあったらこんな幸せなことないなー。あー、それほどに素敵なホテルだったなー。(ヒトリゴト)


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